ナチュラルからブラックホール(のような)リバーブ、Blackhole Pedal

Eventideのストンプボックスのラインナップに新しく加わったBlackholeを紹介します。
Roseから始まったアナログライクなコントロールを持つエフェクトの第二弾はリバーブです。
スケールの大きなリバーブサウンドを特長とし、ナチュラルなリバーブからその名の通り、ブラックホールのような重力をも超越したようなリバーブまでを実現することができます。

非常にシンプルなコントロール

FactorシリーズやH9のようにディスプレイは搭載しておらず、シンプルな設計が特徴となっています。
ノブは、ダブルファンクションになっており、プライマリーではミックス、グラビティ、フィードバック、サイズ、ロー、ハイといったほぼお馴染みのパラメーターが6種類並び、セカンダリーでは、ディレイ、Q、デプス、レート、アウトレベルをコントロールできるようになっています。

リバーブにモジュレーションをかけることもでき、リバーブで演出した空間に揺らめきを与えたり、幅を演出することができます。

Gravity

見慣れないパラメーター名では、”グラビティ”がありますが、一般的なパラメーターで言えば”ディケイ”に相当するのですが、センターで0となり右に回すとポジティブ、左に回すとネガティブ値となり、まさにリバーブによって重力をコントロールしているかのような効果が得られます。


フットスイッチは2つあり、エフェクトのオンオフやプリセットの切り替え/リバーブをフリーズさせることができます。
それ以外にインジケーター機能も併せ持った3つのボタンがあり、これらを駆使して幅広い音作りを行うことができます。
左側のボタンは、通常時はエフェクトがアクティブな際に点灯します。
右側のボタンは、フリーズの状態を知らせ、5つ記憶可能なプリセットを保存する際にも使用します。
右上のボタンは、パラメーターのプライマリー/セカンダリーを切替える場合に使用します。

◆ シンプルでありながらよく考えられた入出力

今までのEventideのストンプボックスの中では一番コンパクトな筐体を採用していますが、必要なエディットはノブで行うことができ、細かいエディットもパソコンを使用して行うこともできます。インプットの感度もGuitar、Line Levelを選択できるので、ギター、ベースだけでなく、シンセサイザーにも最適です。


1イン2アウト構成は、一見するとモノイン/ステレオアウトに見えますが、インプットはTRSジャックを採用しており、TRS-TSx2のY字ケーブルを使用するとステレオインとして使用することができます(端子下のミニスイッチで切替)。


外部ペダルを接続することもでき、エクスプレッションペダルを接続してリアルタイムにパラメーターをコントロールすることも可能です。フットスイッチを接続した場合は、プリセットの切り替えに使用することもでき、想像以上に広い用途に用いることができます。
この端子は、TRS MIDI接続を行うこともできMIDIによるコントロールにも対応しています。
Mini USB端子も備えており、MIDIコントロールに加えてファームウェアのアップデートやプリセットなどの管理もUSB MIDI経由で行うことができます。

シンプルなコントロールながら、Eventideらしいハイクオリティで柔軟性の高いエフェクトが得られるストンプボックスです。

Blackhole Pedal : オープンプライス(10月中旬出荷開始予定)


Written by Tomoya Fukuchi

福地 智也氏
Jimmy Nolen、Phelps”Catfish”Collins、Nile Rodgers等にギタースタイルの影響を受け、 Blues、Soul 、Funkをこよなく愛す。 ギタープレーヤーとして杏里、倖田來未、片瀬那奈、さんみゅ~、 楠田亜衣奈等のレコーディング、女優の佐藤康恵 のライブサポートを行った。ギター演奏、音楽制作のみならず、楽器 、DAWのセミナー、デモンストレーションでは、難しい用語を使わずに、誰にでもわかりやすい内容が評価を受けている。