メーカー視察レポート No.1 YELLOWTEC

メーカー視察レポート第1弾!

IBC2023視察後、我々はドイツのデュッセルドルフへ移動し、YELLOWTECのオフィスを訪問!YELLOWTECとはどんな会社なのか?皆様にお伝えします!

はじめに YELLOWTECとは?

YELLOWTECはドイツのデュッセルドルフに本社を構えるオーディオ機器メーカー。

放送、ポッドキャスト、音楽制作などの分野における高品質なオーディオ機器を開発·製造。オーディオのプロフェッショナルやクリエイターから高く評価されており、洗練されたデザインとの融合が特徴で、見た目にもこだわりたいユーザーから広く支持されています。

主なプロダクト

m!ka Mounting System 

高品質な素材と堅牢な構造が特徴。洗練されたデザインだけでなく、どんな環境にも対応可能なアクセサリーが充実しており、マイクやカメラ、ディスプレイを簡単にレイアウト可能。スタジオや放送局だけでなく、オフィスなどにも最適です。

iXm Recording Microphone

iXm レコーディングマイクロフォンは、ジャーナリスト向けに開発されたレコーディングデバイスです。iXmには自動レベルコントロール機能(LEAエンジン)が組み込まれており、オーディオレベルを自動的に調整することで、ユーザーが常に最適な録音レベルを維持できます。

IBC2023にて発表された新製品

◇ m!kaシリーズにUSB Type – C ケーブルが内蔵されたモデルが登場!

スタイリッシュなデザインを提供するm!kaシリーズですが、m!ka Mic Armsモデルには他のマイクアームにはない特徴があります。その優れたデザインを最大限に活かすため事前にアーム内にケーブルが配線されており、アームの外にケーブルが見えない仕様になっています!

この仕様から、スタジオの景観を崩さず実用性も兼ねたマイクアームのため、海外の多くのスタジオで愛されています。

今までのm!ka Mic Armsモデルには5芯のケーブル(Mic、CUEランプ用)が配線されていましたが、新たにUSB Type C ケーブル内蔵のモデルがライナップに加わりました。

オーディオインターフェースタイプのマイクやカメラなどをスタイリッシュに接続できます。

オフィス訪問

 自然豊かな環境に囲まれ、広々としたオフィスではセールス、マーケティング、開発、製造、出荷までのワークフローがシームレスに構築されており、素晴らしい環境が整備されています。

今回はセールス·ディレクターのアンディ氏、インターナショナル·アカウント·マネージャーのトビアス氏にYELLOWTECについてインタビューを行いました。

YELLOWTECのこれまでの沿革や社名の由来を教えてください。

Andy

YELLOWTECは約30年前にミキシングコンソールのオートメーションを開発する企業として発足しました。弊社の最初のロゴは三角のシンボルとバナナで構成されていて、定かではないですがYELLOEWTECの「YELLOW」はバナナからきてるのでは、と笑

Andy

当初のターゲットはブロードキャストではなく、ミュージシャンや音楽スタジオをメインに捉え、ヨーロッパを中心にビジネスを展開しました。私たちはSolid State LogicやSoundcraft、DDAのようなアナログコンソールのオートメーションツールとして、”SYSTEM4”というVCA記録ユニットを開発、ミュートを含めたオートメーションを実現していました。

当時は新しい製品や革新的な技術が数多くリリースされ、新たなアイディアを考えることはそこまで難しくありませんでした。今は昔よりも複雑なプロセスを経て開発を行なっているため、新製品を開発することはとても難しくなったと思います。
また、私たちは常に開発者とユーザーの間に立って、様々なフィードバックをもらうことで素晴らしい製品を提供してきました。そこから伝えたいことは「製品は完成することはない」ということです。
悪い点はもちろん、良い点や価格など、多くのフィードバックをいただき製品は常に進化していきます。私たちはユーザーが満足する製品を常に模索し、実現していくことが一番大切だと考えています。

イエローテックの企業理念を教えてください。

Andy

シンプルな言葉で表現するとすれば「Quality」「Usability」「Design」です。

Tobias

私たちのベースにある理念は、お客様のために最高品質の製品をお届けすることです。
使いやすさや機能性を追求するのはもちろん大切ですが、それと同じくらい最高のデザインを求めて製品を開発しています。IBCなどの展示会でm!kaやIntellimixをお客様がはじめて見た時に、その革新的なデザインと操作性にいつも驚かれます。
そういった他の製品にはないデザインもYELLOETECにとってはとても大切な要素です。

現在最も力を入れているものは何ですか?

Andy

新たな分野のユーザーやエリアの獲得を目指しています。
先ほど話した通り、我々は音楽スタジオの事業からスタートし、現在はブロードキャストがメインターゲットになっています。
ただし多くのYELLOWTEC製品はその範疇に収まらず、例えばm!kaシリーズは産業系のエンドユーザーも数多くいますし、iXmシリーズはジャーナリストだけではなくポッドキャスターにもとても愛されています。

コロナ禍ではポッドキャスターはもちろんのこと、新たにYoutubeなどのWebコンテンツクリエイターの方々にiXmが求められ、ユーザーを拡大することに成功しました。クリエイターである彼らは、優れたコンテンツを生み出すアイデアを多く持っています。しかし、オーディオのクオリティという部分で悩むことが非常に多いようです。でもiXmはそんな悩みを全て解決してくれます。

スレッショルドやレシオ、Qなどわからないワードを理解する必要もなく、ボタン一つで完璧な録音ができます。どんなに大きな声を出しても問題ありません。オーディオ機器の使い方がわからないユーザーでも、シンプルかつ確実に、綺麗な録音ができるようなデザイン、これこそが市場を拡大できた要因です。

今後どんな展開を予定していますか?

Andy

構想段階ではありますが、現在の製品技術をさらに発展させてマーケットを拡大できないかと考えています。例えばiXmのレベル制御を担う”LEA エンジン”をカメラと併用できるようになれば、カメラマイクの音声レベルに悩むこともなくなり、更なるマーケットの拡大につながるはずです。
こういった構想もユーザーからの貴重なフィードバックがあるからこそ生まれるものです。

これからも常にユーザーの声に耳を傾け、デザインの優れた使いやすいプロダクトを作り続けていきたいと思います。

さいごに

皆様いかがでしたでしょうか?YELLOWTECのことを少しでも興味をもっていただけたなら幸いです。YELLOWTEC製品は機器展などの展示会にてご覧いただけます!デモ機のお貸出も可能です! 

弊社製品ページにはまだまだたくさんのプロダクトのご紹介がありますので、気になった方はぜひタックシステムまでお問い合わせください!

取材にご協力いただいた皆様

おまけ

YELLOWTEC視察後、トビアス氏にデュッセルドルフの街を案内していただきました。戦後から多くの日本企業が進出している街でもあり、リトルトーキョーと呼ばれる地域もあります。豊かな自然に囲まれてとても綺麗な街並みが印象的でした。
街を散策後、ドイツ料理のレストランへ向かい、美味しいディナーを堪能しました。
中でも名物である「アイスバイン」は驚愕の大きさ、まさにアニメでよく見る肉そのものでした笑
またドイツでは街ごとのビールに特色があり、皆様ももし行く機会があればどの街のビールが一番美味しいか飲み比べするのもおすすめです!