UNFILTER

プロダクト紹介

周波数特性のアダプティブ・リニアライゼーション

UNFILTERは、コム・フィルタリング、レゾナンス、過度なイコライゼーションなどのフィルタリング効果を除去し、信号の周波数応答を効果的に自動的にリニアライゼーションするリアルタイムプラグインです。検出されたフィルタ特性を別のシグナルに適用したり、インパルス・レスポンスとしてディスクにエクスポートしたりすることができます。また、マスタリンググレードのアダプティブ/フリーフォームなグラフィックイコライゼーションも実行可能です。

音楽制作、映画ポストプロダクション、ゲームオーディオ、放送、サウンドデザイン、法医学、エンジニアリングなどのあらゆる分野における、多くの時間を要し不可能と思えるタスクでさえも、簡単な操作で解決します。

• 音楽、ロケーション、セリフ、監視カメラ映像からのレゾナンス、イコライゼーション、ロールオフ、コム・フィルター効果を自動検出/除去
• 検出されたフィルタ特性を他のシグナルに適用し、音響環境を同一化
• 検出されたフィルタ特性のエクスポート、および線形位相または最小位相インパルス・レスポンス・ファイル (WAV)からのインポート
• マスタリンググレードのアダプティブ/フリーフォームなグラフィックイコライゼーション
• 96dB/オクターブの急勾配シェルビング・ハイパス・フィルタ
• バッチ処理の監視が不要な出力リミッター
• 時間効率に優れたワークフローとUI

映像用サウンド、音楽制作/マスタリング、サウンド・デザイン、放送、または科学捜査における使用例については用途項目をご覧ください。

検出と修正

UNFILTER は、レゾナンス、EQ、フィルタ・エフェクト、元のシグナルに属さない周波数特性の異常を自動的に検出し、1つのコントロール調整だけで、シグナルの他の部分は影響を与えることなく除去することが可能です。問題のある録音素材や使用できない録音素材の改善、普通の素材のクオリティを上げることが可能です。リアルタイムで最小限の手間、それがZynaptiqスタイルです。

自由に実現

高性能イコライザー

UNFILTERはEQでもあり、3つのマスタリング・グレードのEQと優れたハイパス・フィルタが搭載されています。

まず、(アン) フィルタリングエンジンは、オーディオの再生中に常に調整を行うアダプティブ・プログラム・イコライザーとして機能します。

これにより、放送用にミックスされた楽曲をストリーミングする場合や時間経過に応じて変化するオーディオを扱う際も、バランスの取れたスペクトラムを維持することが可能です。

さらに、非常に緩やかなスロープから狭いノッチやブリック・ウォール・ステップまで、さまざまな補間モードのフリーハンドEQを搭載し、7バンドのグラフィックEQも追加されています。また、急勾配の96dB/オクターブ・シェルビング・ハイパス・フィルタが低周波ノイズを効率的に除去し、ごく自然な低音を実現します。

高度なテクノロジー

UNFILTER はどのように機能するのでしょうか。技術的には、「リアルタイム・ブラインド・デコンボリューション」を実行します。

これは最先端の研究機関でもめったに見られない最先端の技術です。この技術により、UNFILTER はオーディオを詳細に分析し、周波数特性を検証して、プロセスを取り消すフィルターを作成することが可能となります。

非常に高度な技術のように思えますか? 実際その通りです。しかし、その高度な技術も操作が難しかったり、結果、音質が良くなかったら意味がありません。UNFILTER は使い方が簡単ながらも驚くほど優れた音質と素晴らしいとサウンドを実現します。

Lightspeed

UNFILTERのインターフェースは操作が非常に簡単で高速。洗練された4つのトラックボール・スライダーの1つの調整で、EQの補正を数秒で実行可能です。

また、高度なカスタマイズのために、すべての機能とコントロールが細部にまで綿密に設計されており、最適なワークフローと結果になるように微調整されています。どのコントロールを動かしても、適切な設定がすぐに見つかります。UNFILTER はその性能だけでなく、卓越した時間の節約にもなります。無料試用版を使用してその性能を体感してください。

用途

UNFILTER は、幅広い用途を持つ非常に汎用性の高い周波数特性ツールです。映像用サウンド、音楽制作とマスタリング、サウンド デザイン、放送、法医学など、分野別にいくつかの用途をまとめました。

映像用音声

• 複数のオープン・マイクを1つのISOトラックにミックスしたり、反射面の近くに置いたりすることで発生するコム・フィルタ効果の除去
• 部屋の形状や、ショットガン・マイクを反射面の軸外近くで使用することで発生する反響音の除去
• レコーディングパスのロールオフとラベリア・マイクの胸元での反響の除去
• ナレーション/セリフと背景音のレベル差をよりはっきりと分離
• ADR（アフレコ）を現場収録音声と自然にブレンド
• 測定されたフィルター応答をノイズに適用して編集点間のギャップを埋めるためのルームトーンを合成、またはADRとレイヤー化
• 喧騒音や環境音等のナレーション/セリフへ干渉・妨害を防ぐ
• ルーム・フィルター効果を強調し、背景音との距離感を調整
• SFXとフォーリーサウンドをよりリアルに
• イコライゼーションとローカット・フィルタリングの高速化
• 再生システムの周波数特性に加算される反響音を除去することで、テレビやPCなどの非標準再生環境へのミックス変換の向上
• ミキシング作業の効率化

音楽制作とマスタリング

• アコースティック楽器やライブ・パフォーマンスの録音から反響やその他の周波数特性の問題を除去
• 「プリント」済みのトラックのミックスダウンやマスタリングからEQやフィルタリングを除去
• ギター・キャビネットにより色付けの除去またはDIへの色付けの適用
• あらゆるソースに数秒で補正EQを適用
• サウンドの特性を誇張して、そのサウンドの周波数帯域を明確化
• サブミックスやミックスから、音の「ボディ」を失うことなく中低域を除去
• 1つまたは複数の楽曲のスペクトル・バランスの調整
• 外部EQや他のシグナル・パスの周波数特性をキャプチャして適用、またはインパルス・レスポンス (WAV) として保存
• アコースティック・バスドラムのローエンドの自然な強調
• ベースやアコースティック・ギター等でボディの反響によって生じるスペクトル・ピークの除去
• 異なるレコーディングセットアップで作成された複数のオーバーダブへ、トラックから検出されたフィルター・レスポンスを適用し自然な一体化

サウンド・デザイン

• サウンドからフィルター特性曲線を抽出し、別のサウンドへ適用
• サウンドから自然なボディの反響音を除去し、別のサウンドに適用 
• シンセのローパス・フィルターを後から開閉調整
• 他の特徴の背後に隠れているサウンドを前面に引き出す
• サンプル・サウンドからフィルター・レスポンスを抽出し、ノイズやその他の広帯域の準定常/周期定常サウンドに適用して、ドローン、ヒス、ランブルなどのサウンドを合成
• NOISE MONITOR を使用し、サウンドのノイズ成分を分離
• ゲーム・オーディオ用に、1 つのファイルから複数のオブジェクト状態のサウンドを生成
• 静的なサウンドの周波数特性をアニメーション化して、より「生き生き」としたサウンドに
• ゲーム用PCなどのコンシューマー再生システムへのサウンド最適化
• これまでにない精度でサウンドの周波数特性を微調整

放送とENG

• ミックス済の音楽のオーディオ・ストリームなど、時間によって変化するオーディオ・コンテンツに対してイコライゼーション処理を適用
• 反響音とシグナル・パスに関連するロールオフを除去し、音声録音の明瞭度の向上
• コンシューマー向け再生デバイスへの変換の際に再生システムに付加される非線形性を除去し対応を強化
• 電話、メガホン、インターホン、PAシステムなど介した伝送により付加される色付けを低減
• 忠実度の低い録音デバイスや隠しマイクを使用して録音された音声の明瞭度を向上
• 背景音と音声の分離を向上

科学捜査

UNFILTER は、さまざまな方法で録音素材から情報抽出の支援が可能です。音声録音の明瞭度を大幅に向上させたり、マイクが遮蔽されることによるフィルタ効果を除去することで、他の音に埋もれて聞き取りにくい音をより聞き取りやすくすることも可能です。

使用例：

• 低品質、遮蔽、故障したオーディオ機器を使用して録音された音声の明瞭度の向上
• 他の音に埋もれて聞き取りにくい音の明瞭度の向上
• 音声と背景音のレベル分離を際立たせる
• 電話伝送によるフィルタ効果の低減
• 壁や窓などの中間媒体により生じる反響音やフィルタ効果の除去

主な仕様

注意

ダウンロード

インストーラーのダウンロードはZynaptiqのダウンロードページ（英語）から行えます。

（デモ版、最新版へのアップデート、再ダウンロード共にこちらからダウンロードが可能です。同一のインストーラーとなります。）

デモ版インストールガイド

FAQ: UNFILTER

UNFILTER CPU 負荷の最適化

• ホストアプリケーションのバッファ・サイズを一旦最大値に設定し、レイテンシとCPU負荷のバランスが適切になるようにその後徐々にバッファサイズを減らし調整します（Logic ProではProcess Buffer rangeと呼ばれるパラメーターが用意されています）。使用するオーディオインターフェースのバッファ・サイズは、最小でも1024サンプルにすることを推奨します。
• ウィンドウを確認する必要がないプラグインは全てウィンドウを閉じてください。UNFILTERも設定が終わったらウィンドウを閉じてください。
• 不要なアプリケーションをすべて終了します。
• Logic Pro では、ライブ入力ソースから供給されるすべてのプロセスが 1 つの CPU コアで処理されます。UNFILTERが設定されているライブ入力はバウンス/録音し、Logicが必要に応じてコアを割り当てられるようにします。ライブ入力には、録音可能なインストゥルメント・トラックも含まれています。
• Pro Toolsでは、ステレオの場合でもマルチ・モノとして使用する方がCPU負荷を考えると望ましいと言えます。これにより複数のコアによる処理が可能です。

• Pro Tools 10では、リアルタイム・インスタンスで使用した設定を UNFILTER の AudioSuiteバージョンに貼り付けて処理することで、新しいファイルにレンダリングします。RTASプラグインは AudioSuite をサポートしていません。

• 一般的には、プラグインのマルチチャンネル・バージョンを使用する場合は、処理を適用する必要のないチャンネル (たとえば、LFE チャンネルなど) をバイパスしてください。

AudioSuiteでプレビュー機能を使用するとDAEが生じる

関連情報

UNFILTERが含まれるバンドル製品

• ZAP IV：Zynaptiq オーディオ プロセッサ バンドル バージョン 4
• The MASTER Bundle：オーディオ・マスタリング・プラグイン・バンドル
• The REPAIR Bundle：オーディオ補正 & エンハンス・バンドル